広告制作会社と紙・製版・製本・印刷・撮影スタジオやウェブ関係、更にはアート系の学校など、グラフィックデザインを中心とした会社や学校が集まり[学ぶ・繋がる・支える・守る・育てる]活動をしています。
[学ぶ]。
制作会社って、私の会社(株)東京グラフィックデザイナーズもそうですが、携わる領域はさほど多岐にわたる訳ではなく、ある程度決まったお客様や業種となるので、広告業界全体が見えている訳ではありません。クライアントの都合や事情、その業界の文化の中だけで仕事をしていると、あれっコレでいいのかな?他の業界はどうなのだろう?という場面も出てきます。いろんな業種やお客様とつきあえば、違う仕事の仕方もわかるので、その刺激をお互い持ち合おうという主旨で、経営のヒントや人材などの情報交換を図っています。
[繋がる]。
シンポジウムや交流会、各種イベントなど、会員社同士が顔を合わせる時間・場所を提供しています。また、広告制作会社ガイドブック「CREATOR」誌の発行もその一つ。宣伝会議さんに協力していただき毎年書店での販売も行い、新たなクライアントとの出会いも期待しています。
[支える]。
クリエイターが生業とするクリエイティブを生かした社会貢献に取り組んでいます。
私たちはクリエイティブ・ボランティアという言い方をしていますが、代表的なのは、東日本大震災で被災した岩手県大槌町の仮設住宅の中で、少しでも心和む時を過ごしてもらいたいという想いから作り始めた、オリジナルのカレンダーです。
その一環として地元の小学生にクリエイターが「出前授業」を行い、子ども達に「大槌自慢を皆で考えるコピー」をつくってもらっています。また、「銭湯ポスター総選挙!」では公募したポスターを、各地の銭湯の浴場に貼って、銭湯で湯につからないと見られないユニークな展覧会を開催しています。
[守る]。
広告制作にまつわる誤植や刷り直しなどに対応する独自の賠償責任保険を開発し運用。また、働き方改革に於いては広告主・広告会社・制作会社・TVコマーシャル業界の4団体が一堂に会する円卓会議を通じて、受発注双方が納得して仕事ができる環境づくりに取り組んでいます。この受発注関係にある4団体が一堂に会して議論するのは初めてのことでもあり、今後の成否に多くの注目が集まっています。
仕事の進め方は、個々の会社の文化もあるので一律には出来難い状況ではあります。 「週末発注を止めて欲しい」というのは共通課題(笑)。あとは「変更があったら変更の確認をし合おう」、制作が進む過程で内容がどんどん変わって作業が増え続ける場合は「その都度で見積もりを出させて欲しい」など。
もちろん、いきなりは出来ないことも多いのですが、例えばTVコマーシャルの制作はオリエンから納品までかつては標準11週間だったのが今や9週間。時間圧縮の結果、土日に働くのが前提となってしまった等々、それらを改善しないと働き方改革も立ちゆかなくなります。このあたりのことも4団体の円卓会議で話し合い、徐々にクライアントの方々も理解しつつあると思っています。