上製本のケースに貼る絵柄のデザインが左右逆になってしまいました!
ケースを作るような上製本では、必ず束見本を作って、体裁や外観を確認する手順を踏まなければなりません。
上製本でケースを作成する場合には、必ず本紙を使った束見本を作成します。工場側ではでき上がった束見本を製函業者に渡し、抜き型の手配を依頼します。製函業者は束見本を確認して、ケースの抜き型の展開図を作成してくるので、この寸法を基に、営業はデザイナーへデザイン指示をすることになります。このような手順を踏んでいれば、現物を照合しながら絵柄の確認ができるので、間違いを起こすことはありません。さらにいえば、貼り函の場合には、ケースの天地の貼り合わせは、表1側が上になるので、ケースの天地に絵柄や文字があるときは、デザイナーもこの展開図に合わせたデザインをしなければなりません。この展開図に表1、表4を明示しておけば、間違いを起こすことはまずないでしょう。
またケースのサイズは、「ケースを持って下向きにし、軽く2~3度振って本が出てくる状態」がよいとされています。つまりきつ過ぎてもゆる過ぎてもいけないので、このような感覚的な寸法を出すには、束見本を作って確認する以外に手はありません。上製本ケース作成時の作業手順を社内で標準化し、決められた手順をしっかり守るようにしましょう。