国内出版業界初のCVC創設
テクノロジーで教育分野の進化を加速させる
教育分野を強みとした総合出版社の旺文社は、2018年4月、「株式会社旺文社ベンチャーズ」を設立し、今年6月から10億円のファンドを組成、本格的に活動を開始した。これにより、テクノロジーで教育分野にイノベーションを起こすEdTechのスタートアップ企業と共に、教育分野のイノベーションを加速させていく、としている。
旺文社ベンチャーズは、①スタートアップ企業等への出資を行うコーポレートベンチャーファンドの運営、②国内外投資先スタートアップ企業の事業支援、③旺文社、提携・関連企業との協業支援および成長支援を行う。単に資金を提供するだけでなく、旺文社や提携・関連企業が長年培ってきた教育分野におけるノウハウ、参考書などの膨大な学習コンテンツ、学習プラットフォーム、チャネルなどを活用し、"共に育む"事業を推進。スタートアップ企業が抱える課題を解決し、新しい価値をよりスピーディーに創造できるようにサポートする。主に認知科学、教育用ロボット、AI、VR、ARなどの技術を活用したEdTechや教育分野におけるネット広告の流通や配信技術等のAdTechが対象となる。
旺文社は、長年蓄積してきたノウハウやコンテンツを用いた多様なデバイスでの学習コンテンツの提供や学習アプリ、進学情報Webサービスなどの"EdTech事業"を推進してきた。一方、国内外では認知科学、教育用ロボット、AI、VR、ARなどの技術を活用したEdTechスタートアップへの投資が急速に拡大。こうした動きを背景に、更なるイノベーションを創出するためには自社のみならずスタートアップ企業との連携による様々なシナジーを図る必要があると今回のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)設立に至っている。
旺文社ベンチャーズの出資規模は主に数千万~5,000万円を想定。