企業の動き【2018年7月】
上製本を小ロットで ◆フリーテック
フリーテック(大阪府天王寺区)はハードカバー製本を1冊から受注する『小ロット上製本サービス』を開始した。上製本は大ロットでの製造が主流。同サービスでは1冊からの需要に応える製造方式により小ロット対応を可能にした。表紙のハードカバーはラミネート加工を施し耐久性に優れる。本文部分がフルフラット180度開く広開本で、サイズ、ページ数、紙質等も柔軟に対応する。
名古屋新オフィス完成 ◆石田大成社
石田大成社(京都市中京区)は名古屋新オフィスビルが名古屋市中村区に完成したことに伴い、6月26日に顧客先や関係者を招き、竣工披露を行った。同社にとって中部地区は最も重要なビジネスのエリア。新たに建てられた名古屋オフィスビルは、今後の中部地区の拠点となる。名古屋新オフィスビルは、延床面積約2,268㎡の5階建てで、約150人の社員が働くことになる。業務は7月2日から開始。
地元自慢の16作品を公開 ◆コンテンツワークス
コンテンツワークスは、6月12日、第2回「ジモトジマンコレクション(以下、ジモコレ)」に寄せられた16作品を特設サイトで公開した。「ジモコレ」は、全国各地の高校生が同社の「MEME PAPER」サービスを利用し、地元の魅力「ジモトジマン」を写真に収めたパンフレットを無料で作成・公開するというもの。2015年から取り組む「2020プロジェクト」のスピンオフ企画。
200万種パッケージが木下賞 ◆ロッテ・凸版印刷、日本HP
ロッテ・凸版印刷・日本HPの3社は、ロッテが2017年5月に販売した20周年記念デザインパッケージの「キシリトールガム〈Xミント〉で、日本包装技術協会が主催する「第42回木下賞 新規創出部門」を受賞した。木下賞を受賞した同商品は、キシリトールガム発売20周年を記念して、羽生結弦、小松菜奈、ヤバイTシャツ屋さんら、多種多様な才能を持つ20代の若者たち20組がデザインしたベースデザインをランダムに組み合わせ、200万種以上のパッケージデザインを実現したもの。印刷に日本HPの『HP Indigo 20000デジタル印刷機』を採用するとともに、ユニークなデザインを自動生成できる『HP SmartStream Mosaic ソリューション」を活用した。今回、新たなマーケティング手法と技術の革新性が評価された。
ギミック印刷の専門ショップ ◆SO-KEN
SO-KEN(大阪府箕面市)は、オリジナル製作も可能なギミック印刷のおもしろグッズに特化したオンラインショップ「オ・モ・ロ」をオープンした。太陽光でモザイクが取れていく「モザイク消えちゃうTシャツ」や、太陽光でモノクロからカラーへ変化する「モノカラTシャツ」、「太陽で絵柄が変わる!?Tシャツ」の様々なデザインの既製品を用意している。
自然光を再現するLED照明 ◆凸版印刷
凸版印刷は自然光を再現するLED照明システム『CoeLux Exp Sky』の販売を開始する。新システムはイタリアのInsubria(インスブリア)大学発のベンチャー企業、CoeLux s.r.l.が開発したLED照明とナノ粒子プラスチックシートを組み合わせて太陽の光と青い空を再現する屋内照明設備。凸版印刷はタテイシ広美社と導入・設置の面で連携し、都市型ホテル、商業施設、マンションなど都市住空間向けに販売する。
VR映像を用意に作成 ◆大日本印刷
大日本印刷は、2地点から撮影したパノラマ写真(静止画)だけで、高品位な360度のパノラマVR(Virtual Reality:仮想現実)映像を容易に作成できる技術を開発した。同技術を利用すると、撮影画像から作成した従来の360度パノラマVRで発生する「画像の重なりや歪み」を抑制でき、場面の移動を鮮明でスムーズに表現できる。DNPは2018年内に同技術を実用化し、VRコンテンツ制作や配信プラットフォームのサービスの一つとして活用していく。
造本コンで入賞 ◆図書印刷
図書印刷が開発した紙面が広がる製本様式の「spreak」を採用した絵本『なんでもたしざん』(オークラ出版)が、第52回造本装幀コンクールで日本書籍出版協会理事長賞(児童書・絵本部門)を受賞した。『なんでもたしざん』は、物とモノを足し算する新発想の絵本。ヒマワリ+猫の足し算であれば、答えのライオンが下に広がる大きな画面で描かれている。自由に想像する楽しさや、好奇心をかき立てられるような、子どもの想像力をのばす絵本になっている。
AI画像解析技術で業務提携 ◆オープンストリーム、凸版
オープンストリームとトッパン・フォームズは、AIによる画像解析技術を活用したソリューションについて業務提携契約を締結し、共同開発を行う。今回の業務提携では、AIによる画像解析技術を活用し、紙などのアナログな帳票から、帳票入力GUI(Webプログラム等)への自動変換・生成が可能となるソリューションを研究開発。トッパン・フォームズが所有する膨大な量の記入済み帳票画像を学習データとし、オープンストリームがこれまで培った知見を活用したAI開発を推進。転移学習をはじめとする最新のディープラーニング技術を活用して、精度向上、学習効率向上を図る。またトッパン・フォームズが提供するWeb帳票関連サービスの開発効率向上につなげる。
オムニ対応サービスを手軽に ◆共同印刷
共同印刷はオムニチャネル対応の販売・販促ソリューション「MY SHOPPING CONCIERGE」の基本機能を手軽に導入できる「スタータープラン」の提供を開始する。マイ・ショッピング・コンシェルジュは、実店舗に設置するタッチパネル型のデジタルサイネージとスマートフォン用アプリが連動し、"新しい顧客接点"を創出するシステム。IoT時代の新しい小売・流通スタイルへの進化が求められるなか、生活者のニーズやライフスタイルに柔軟に対応し、売り場と売り方を進化させるオムニチャネル対応システムとして、2016年2月に販売を開始した。
国際貨幣協会の最優秀技術賞 ◆KOMORI
小森コーポレーションの銀行券印刷用コンビネーションマルチプロセス番号コーター印刷機CURRENCY NV32はこのほど国際通貨協会の最優秀技術賞2018を受賞した。国際通貨協会の最優秀技術賞は2014年に創設され、銀行券印刷業界に大きな影響を及ぼすと予測される技術開発を評価する賞。2018年は24件が応募し、5件がファイナリストも選出された。ファイナリストには国営印刷所や民間印刷所が独自に開発した偽造防止技術なども含まれていたが、同社がこの5件中で最も優秀な技術を有するとして受賞した。
PreIGAS盛況に ◆MTJN
メディアテクノロジージャパン(MTJN)は6月26日、東京都江東区のショールーム・ホワイトカンバスMON-NAKAで、『PreIGAS~デジタル印刷が未来の扉を開く~』を開催した。セミナーでは廣済堂の印刷再構築推進室の林太一室長が「廣済堂が描く、これからの印刷事業について」を演題に、SCODIX JAPANの杉山伸一氏と将之介商店の杉山将之介氏が「SCODIXの国内印刷物成功事例紹介~市場はデジタル加飾を求めている~」を演題に講演。MTJN B.I統轄部フロントソリューション推進部の徳田尚子氏がSCREENグラフィックソリューションズのIGAS出展概要を説明した。