UD啓発のパンフレットを制作
高まるユニバーサルデザインへの対応
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、内閣府は、ユニバーサルデザイン化・心のバリアフリーを推進している。
具体的には、大会以降のレガシーとして残していくための施策を実行するため、ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議を設置した。昨年2月にはユニバーサルデザイン2020行動計画を発表しており、基本的な考え方や実行性の担保、具体的な取り組み方針を示した。
こうした政府の動きに呼応するように、各自治体もユニバーサルデザインの推進に動き始めている。板橋区はこのほど、ユニバーサルデザイン啓発パンフレット『まちのなかで気づくかな?』をまとめ、区内で配布。同冊子は子どもから大人まで、気軽に楽しくユニバーサルデザインについて学べるよう、絵本のような仕掛けを施した間違い探し形式のパンフレットになっている。街の中にどのような困りごとがあるのか、どんな配慮や手助けができるのか、楽しみながら考えられる内容。
内閣府もユニバーサルデザイン2020行動計画の中で『心のバリアフリー』を学校教育で取り組むべく、今年度、『心のバリアフリーノート(仮)』の制作を検討している。印刷業界では、全ての人に見やすい、伝わりやすい『情報保障』の観点からのユニバーサルデザインが考えられているが、政府の進めるユニバーサルデザイン社会の実現は、障がい者を中心としたバリアフリーの考えが強いことは課題でもある。
なお今後、東京オリンピック・パラリンピックを契機として、官公庁をはじめとする行政のユニバーサルデザインの配慮はますます高まることが予想される。こうした機運の中で、表示物や案内など情報伝達のユニバーサルデザインのノウハウが一層求められることが予想される。