企業の動き【2015年12月】

年賀状にAR ◆タニシ企画印刷

タニシ企画印刷は、2016年申年の年賀状にARアプリを一緒に利用できるサービス「AR年賀状」の販売を開始した。「AR年賀状」は、AR(拡張現実)を搭載したスターティアラボのアプリ「COCOAR(ココアル)」を年賀状にかざすと、ユーザー持ち込みの動画が表示される新しいサービス。同年賀状は、同社に年賀状にしたい写真や、配信したい動画を送り、年賀状デザインを選ぶだけで注文が完了する。デザインパターンは縦・横の2種類を用意した。

デジタルブック作成システム注目 ◆コトブキ企画

コトブキ企画は10月28日から30日まで、幕張メッセで開催されたJapan IT Weekに出展し、デジタルブック作成システム「meclib(メクリブ)」のマイナーバージョンアップ版Ver 1.5を発表した。「ポップアップ機能」を搭載し、コンテンツの情報量、表現力を高めたmeclibが大きな反響を呼んだ。

BPOなどソリューションへ ◆大手3社決算

大日本印刷、凸版印刷、共同印刷の大手3社はこのほど、平成28年3月期第2四半期決算短信を発表した。既存印刷分野は、取引先の業務を一括して請け負うビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)などのソリューションサービスを展開することで売上増に繋げる傾向が見られる。

BPOサービス1兆円超えへ ◆IDC ジャパン

IT専門調査会社のIDC Japanはこのほど、顧客の業務を一括して請け負うビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)およびビジネスコンサルティングから構成される「国内ビジネスサービス市場」予測を発表した。2015年の同市場規模は前年比5.5%増の1兆46億円と初めて1兆円を超え、5年連続のプラス成長になる見込み。2019年までの平均成長率は4.2%を予測。

ときめきフェアが盛況 ◆ダイヤミック

ダイヤミックは12月4日、5日の両日、新潟市東区の協同組合新潟卸センターNOCプラザで、「ダイヤミックときめきフェア in 新潟」を開催した。同フェアでは、主力のCTP製品であるサーマルディジプレーター「TDP-459Ⅱ/324Ⅱ」、バイオレットディジプレーター「VDP-CF3070」、Achieve T400/T800DIALIBREや、近日発売予定の四六半裁対応サーマルプレートセッターなどの現像レスCTPをはじめ、富士ゼロックスのA3カラープリンターDocuPrintC5000d、エプソン販売の簡単大判コピーSC- T520DMFP、気化式加湿器「うる~のHSE241」、MICROLINE VINCI C941dnなどの印刷関連機器を出展した。

パッケージをオンデマンドで ◆大日本印刷

大日本印刷は、生活者が自分で撮影した写真や作成したイラストなどを菓子や食品、日用品などのパッケージにその場で印刷できるシステム「DNPパッケージプリント・オンデマンド(手置き型)Prio- self(プリオセルフ)」の提供を開始した。観光地やイベント会場などで、土産や記念品のパッケージに写真やイラスト、メッセージなどを個別に印刷し、自分だけのオリジナル性の高い商品を購入したいというニーズに対応したもの。Prio-selfは、生活者が購入した商品を自分で機器にセットして印刷するシステム。Prio-selfやスマートフォン、デジタルカメラなどで撮影した写真、イラスト画像、メッセージなどを使い、パッケージを自分好みにデザインできる。パッケージの印刷は、1個あたり約20秒で仕上がる。

インクジェットの優位性語る ◆コダック

コダックは10月30日、東京都品川区のコダック本社で、米国エンタープライズインクジェットシステム事業部ワールドワイドセールス&マーケティングディレクターのウィル・マンスフィールド氏の来日に伴い記者懇談会を開き、フルカラーインクジェットプレス「Prosper 6000プレス」の動向を説明した。懇談会で「世界最高速フルカラーインクジェットプレス Prosper 6000プレスが支持される理由とは」と題してプレゼンテーションしたマンスフィールド氏は、米国で権威のあるインターテックアワードを受賞したProsper 6000プレスの基本仕様を説明。インクカバー率が高く42~270gmsまでの用紙を出力する商業印刷向けの「Prosper 6000Cプレス」、インクカバー率が低く42~125gmsまでの用紙を出力する出版印刷向けの「Prosper 6000Pプレス」の2タイプがあり、大きくオフセット輪転機とドロップオンデマンド方式インクジェットシステムの置き換えを指向するユーザーに導入されている現状を語った。その背景として、段取り替え時間・工数・コスト削減を指向するオフセット輪転機ユーザー、高いインクカバー率とコート・グロス使用でアプリケーションの幅の拡大を指向するインクジェット印刷機ユーザーの事情を説明した。このほか最新のProsper 6000プレスの新たな乾燥機構と品質管理機構の仕組みや、海外の活用事例を紹介した。

Prosper 6000で新聞印刷 ◆Sogemedia

仏・北部を拠点とするメディア企業Sogemedia社は、フランス初の独立系地方紙(週刊)新聞社で、現在20紙を発行している。地域密着型のコンテンツ制作で、Kodak Prosper 6000Cプレスを採用。Prosper 6000Cプレスで地方紙の高効率印刷を行い、地元に密着したコンテンツを読者に提供するとともに、地元の企業に現地向けの広告出稿を働きかけていく。同社の印刷工場では、印刷工程を一貫したものにするためManroland社のFoldLineを導入し、デジタル化を完了。また、デジタル新聞社への移行の一環として、新たにDigita Print社を設立し、「読者1人に1紙、読者全員に1つのソリューション」をキーワードに広告やコンテンツのローカル化を推進する。

根拠」に基づきクリエイティブ ◆トッパンフォームズ

情報管理ソリューションのトッパン・フォームズは、科学的な調査に基づいた"根拠(エビデンス)"により、クリエイティブ面から生活者に対するコミュニケーション施策の効果を最大化する新たなソリューション「フォームズクリエビ」を開発した。「フォームズクリエビ」は、デザイナーの知識や経験に則ったデザイン設計に加え、視線計測、ニューロマーケティング、ユニバーサルデザインなどの様々科学的な調査・研究の結果を体系化した定性的・定量的な"根拠(エビデンス)"を、企業から発信するコミュニケーションツールのクリエイティブ開発に反映させる。これにより、より効果的なコミュニケーション施策を実現する。  「フォームズクリエビ」では、特にコミュニケーションツールに接する際の人の心理的ステージを「興味」「関心」「理解」「納得」の4つのステージに分解。ステージごとに「受け手に届かせる」ためのソリューションを展開する。中でも「興味」ステージでは、人間の脳の働きを研究する「脳科学」の実験結果から得た"根拠(エビデンス)"を活かし、人の本能的な部分に訴えかけることで興味喚起を図るクリエイティブを実現する。

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