業界の動き【2015年12月】

旭日重光章に凸版印刷・足立氏 ◆秋の叙勲

平成27年秋の叙勲がこのほど発表され、印刷関連業界から、旭日重光章に足立直樹氏(凸版印刷会長、日本印刷産業連合会前会長)、有馬利男氏(元富士ゼロックス社長)、旭日双光章に盛庄吉氏(元東京都印刷工業組合副理事長、東京印刷工業厚生年金基金理事長、慶昌堂印刷社長)が、藍綬褒章に田中正博氏(愛知県紙器段ボール箱工業組合理事長、タナパックス社長)が受章した。

臼田氏を次期理事長候補に ◆東印工組

東京都印刷工業組合は11月5日、平成27年度常任理事候補者推進委員会を開催し、次年度理事長推薦候補者に臼田真人氏(うすだまさと、アドピア)を決定した。来年、5月12日に開催される総代会に上程される。

世界の印刷動向を提供 ◆日印産連

日本印刷産業連合会は11月12日、東京都中央区の日本印刷会館で『WPCF&FAPGA出張報告2015』を開催した。世界的な印刷連合会で発表された各国の印刷産業の動向について、広報部部長の石橋邦夫氏が解説した。英国調査会社のSmi thers Pira社によると、2011年から2020年までの世界のプリントボリュームは微増を予想するが、その多くは新興国によるもの。デジタル印刷のボリュームは少ないが単価が高く、売上ベースの比率がさらに高いという。出版・商業印刷分野は減少し、パッケージ分野の出荷額、ボリュームともに増加を見込んでいる。今後のプリントビジネスについては、バリューチェーンの調査を行い、顧客が印刷物を利用、配布するために必要なサービスを取り込むことが求められると指摘した。

グローカルの実践へ ◆全青協・東京ブロック

全日本印刷工業組合連合会の青年組織、全国青年印刷人協議会の東京ブロック協議会が10月17日、東京都港区のコニカミノルタビジネスソリューションズセミナールームで開催された。今期テーマであるグローカルの実践について学んだ。第一部は、大木議長が7月にパリで開催されたJAPAN EXPO 2015の出展報告を行った。全青協は、グローカルのプラットフォーム構築としてご当地の武将をキャラクター化して販促に活用する「ツーリズムサムライ」を展開。キャラクターカードを出展して反応を見たところ、好評だったことを報告した。

会長に山本氏(やまかつ) ◆ジャグラ近畿地協

日本グラフィックサービス工業会近畿地方協議会は11月13日、京都市上京区のルビノ京都堀川で、第59回通常総会を開催し、任期満了に伴う役員改選で、ジャグラ大阪府支部の山本耕司氏(株式会社やまかつ)を新会長に選任した。また、役員任期の規則を改訂し、役員の再任を妨げない一文を追加した。

事業継承でセミナー開催 ◆東京ラベル協組

東京都ラベル印刷協同組合は、10月21日、東京・上野の上野精養軒で東京都中小企業団体中央会の「小規模事業者持続化支援事業」の第2回セミナーを行った。第1回に引き続き、特定社会保険労務士の佐藤良道氏を招き、「事業承継の問題点」について講演が行われ、事例をもとに事業承継時の課題と対策が解説された。佐藤氏は、経営者の資質として、「経営理念やビジョンといった熱い思い」「会社の将来を見据えて、考える力」の2つの力が必要であると定義。大企業とは異なり、中小企業の場合、経営者は、『社長』と『株主』という2つの側面を持っており、会社を継ぐ人に向けて、組織を動かす経営者としての立場(社長)と、組織を動かせる力(株主)の両方をうまくバトンタッチしていくことが重要であると指摘した。その時の大きな課題となるのが、株式の譲渡で、中小企業であっても長年経営している企業の場合、思っているよりも自社株の価値が上がってしまっている事があり、そこに向けた対策を準備していく必要がある強調とした。

創立35周年記念し交流会 ◆オフ輪協

日本オフセット輪転印刷協議会は、10月23日、東京都文京区の東京ドームホテルで、創立35周年記念会員交流会を開催した。第一部は講演会、第二部は懇親会を行った。冒頭挨拶で今井会長は、先進による足跡を讃えると共に、昨年の印刷産業の売上高は前年比0.6%減となった一方、事業所数は4.7%減、従業員数は3.3%減で、「生き残る会社が市場をシェアしている。会員交流の場を活用して研鑽し合って頂きたい」と述べた。

世界ラベルコンテストで入賞 ◆全日シール

第26回世界ラベルコンテストの発表、表彰式がこのほど、ベルギー・ブリュッセルで開催された「ラベルインダストリーグローバルアワード」で行われた。同賞は昨年北米・シカゴで開催されたラベルエキスポアメリカに合わせて行われた第26回世界ラベルコンテスト審査会で選出されたものから選ばれる。全日本シール印刷協同組合連合会(日本・田中浩一会長)をはじめとして、FINAT(欧州)、TLMI(北米)、LATMA(豪州)、SALMA(ニュージーランド)、PEIAC(中国)の世界のシールラベル印刷6団体が参加している。各クラスの最優秀賞並びに審査員特別賞等の入賞社の中から更に印刷方式ごとに5つの「Best of the Best」という世界ナンバー1の賞が決定した。全日シールからはオフセット部門で精英堂印刷㈱(井上吉昭社長、東北協組・米沢市)の作品がBest of the Bestに選ばれた。

営業士会を見直しへ ◆埼玉工組

埼玉県印刷営業士会は11月7日、埼玉県熊谷市のマロウドイン熊谷で、営業士会の総会を開催し、来年度を目処に同会の見直しを図ることを承認した。印刷営業士は全日本印刷工業組合連合会が厚生労働大臣の認定を受けて行う資格制度。「印刷営業に関する知識と技能について通常有しなければならない能力の程度」について試験を行い、合格すると厚生労働大臣認定の「印刷営業士」の称号が与えられる。埼玉県印刷営業士会は平成27年度総会で、今後の在り方を見直し、来年度を目標に、印刷生産士やDTPエキスパート、MUD検定、色彩検定、印刷技能士などの資格を持つ個人から、ISO認定、CSR認定制度、GP認定、Japan Color認証などを取得する法人まで、「共に学び、共に歩む」をテーマにセミナー、交流を中心に活動し、様々な資格を有する個人、企業の集まる会へと組織改革を図っていく。

文字・活字シンポ開催 ◆日本新聞労連他

日本新聞労働組合連合会、全国印刷出版産業労働組合総連合会、日本出版労働組合連合会が主催する第6回文字・活字シンポジウムが10月24日、東京都千代田区の岩波セミナールームで開催された。テーマは「みつけよう読む愉しみ―子どもに伝える現場から」。シンポジウムでは、大谷充氏(出版労連委員長・MIC副議長)による主催者挨拶に続き、新聞・印刷・出版対抗でお勧めの本を紹介するビブリオバトル、全国学校図書館協議会調査部長の磯部延之氏による基調報告が行われた。また、コーディネーターに岩手日報記者の高橋直人氏、パネリストに磯部氏、大日本図書教科書編集者の石塚幸子氏、偕成社社長の今村正樹氏、朝日学生新聞社記者の八木みどり氏を招き、子どもたちの読書環境から文字・活字文化について意見を交わした。

幅会長を再選 ◆日印機協

日本印刷機材協議会は10月28日、東京都千代田区の如水会館で開催した平成27年度第57回定時総会で、新年度事業計画案等を承認するとともに、任期満了に伴う役員改選で理事・監事を選出し、総会を中断して開催した理事会で幅和弘会長を再選した。

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