業界の動き【2015年11月】

来春、みらい企業年金基金設立 ◆関東五県印刷厚生年金

関東五県印刷工業厚生年金基金は9月29日、大宮市のパレスホテルで記者会見を開き、新制度の企業厚生年金基金、「みらい企業年金基金(確定給付企業年金)」(仮称)を平成28年4月1日に設立すると発表した。現行の関東五県印刷工業厚生年金基金の解散後、新制度の基本設計でスタートする。発表には新井正敏理事長(埼玉県工組理事長)、日暮秀一理事(新制度設立準備委員会委員長、千葉県工組理事長)、吉田吉太郎理事(群馬県工組理事長)、小峰貞夫常務理事が出席した。

出荷額は0.6%減 ◆工業統計速報

経済産業省の「平成26年度工業統計速報」がこのほど発表された。印刷・同関連業(従業者4人以上)の製造品出荷額等は、5兆3,898万円と、前年比0.6%減少。原材料使用額等は2兆7,299万円と同0.7%減少した。付加価値額は2兆3,643万円で同2.4%減と、前年度の微増から一転、再び減少した。平成26年度は印刷・同関連業、ゴム製品製造業、はん用機械器具製造業の3業種が前年比マイナスとなったが、ほかは増加に転じている。事業所数は、1万1,626事業所で前年比4.7%減。従業者数も同3.3%減の26万7,475人となった。

印刷業向け就業規則案作成 ◆東京グラフィックス

東京グラフィックサービス工業会は、東京都の課題解決型雇用環境整備事業の一環として、印刷・グラフィックサービス工業・中小事業所向け就業規則案をまとめた。同冊子は、就業規則(案)、育児・介護休業規定(案)、在宅勤務規定(案)、ノー残業デー規定(案)、定年後再雇用制度に関する規定(案)、パートタイム社員就業規則(案)で構成されている。

都市再生を見学 ◆東京グラフィックス

東京グラフィックサービス工業会のBCP委員会と女性の会レインボウ共催による合同勉強会が、10月15日に行われた。東京都の都市再生プロジェクトの一貫である東京臨海部のスーパーエコタウンの見学会に参加し、成友興業城南島事業所とリーテム東京工場を訪れた。

CSRツースター認定新たに2社 ◆全印工連

全日本印刷工業組合連合会は、9月28日、東京都中央区の日本印刷会館で外部の有識者で構成する第10回全印工連CSR認定委員会を開催し、横浜市立大学CSRセンターの審査報告のもと、第10期ワンスター認定企業5社、第2期ワンスター認定更新企業18社、第2期ツースター認定企業2社を認定した。第2期ツースター認定企業=㈱マルワ(愛知工組)、杉山メディアサポート㈱(静岡工組)

基金解散1月に前倒し ◆東京印刷厚生年金

東京印刷工業厚生年金基金の第123回通常代議員会が、9月28日、東京都中央区の全印健保会館で開催され、平成26年度決算及び基金解散への対応について審議した。その結果、同基金解散時期を2ヵ月前倒して1月解散のスケジュールで進める。今年度の運用状況は、運用益を11.83%(約108億円)確保したことで、3年連続でほぼ10%を維持。6月に600億円の最低責任準備金の前納効果などもあり、解散時には余剰金を確保できる見通しとなった。それにより、年金受給者、加入者、年金受給待機者に加入期間に応じた分配金が配分できる見込み。

自費出版大賞を表彰 ◆ジャグラ

日本グラフィックサービス工業会主催・日本自費出版ネットワーク主管の第18回日本自費出版文化賞の表彰式が10月10日、東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で開催され、大賞ほか、部門賞、特別賞の各賞受賞者を表彰した。大賞に選ばれた「絵双六 その起源と庶民文化」の著書である桝田静代さんは「自身の研究成果を書き換えることなく、そのまま出せるのが自費出版のメリットだと思う。密に連絡を取れる地元企業に依頼して作り上げた」と喜びを語った。

JPA新体制整備に注力 ◆JPA

学校法人日本プリンティングアカデミーはこのほど、校舎内を一新し、撮影や動画編集からパッケージ、POP製作まで、幅広い技術教育を行う新体制の整備に注力している。10月7日、東京都文京区の同校で開かれた内覧会では、昨年度から掲げる「時代変化に対応できる印刷業界の次世代人材教育サポートへの改革」について解説するとともに、新たに設置した撮影スタジオなどの教育設備を披露した。技術担当のチョウヒョン氏が新設のテクニカルサポートセンター(仮称)について解説。改革のポイントは一つに、ニーズを捉えたWeb、動画、デジタル印刷、パッケージ、POP製作など、印刷機全般の技術について、作品作りを通じて学べる実習体験型のモノづくりの環境作りを目標に取り組んできた点を挙げた。モノづくりの企画から完成まで一貫して学べるカリキュラムを整備する。

デジタル印刷の未来で講演 ◆PODi

デジタル印刷推進団体のPODiと日本フォーム印刷工業連合会共催によるセミナー「デジタル印刷の未来が見えた!IGAS、Graph Expo、ケーススタディ」が、10月7日、東京都中央区の日本印刷会館で開催された。最新のデジタル印刷の市場動向やユーザー事例などが紹介され、デジタル印刷ビジネスの可能性を学んだ。セミナーは、日本フォーム工連の山口実専務理事による「デジタル印刷への期待」に始まり、米国・PODi代表のデーブ・アランドソン氏が「最新の欧米デジタル事情、Graph Expoとケーススタディ」をテーマに、欧米における最新のデジタル印刷事情を紹介。引き続き、三菱製紙、キヤノンプロダクションプリンティングシステムズ、日本HP、コダック、メディアテクノロジージャパン、コニカミノルタビジネスソリューションズ、ミヤコシのベンダー各社が、具体的なソリューション事例からデジタル印刷の効果を紹介した。

利根川会長を再選 ◆東京JC印刷部会

東京JC印刷部会は、第19回総会を10月2日、東京都文京区のお茶の水エデュケーションセンターで開催し、任期満了に伴う役員改選で利根川英二会長の続投を決めた。総会後には、JTB総合研究所の篠崎宏氏による講演「地方創生とインバウンドをどう行動してビジネスに繋げるか」も行われた。

印刷白書2015を発刊 ◆JAGAT

日本印刷技術協会はこのほど、『印刷白書2015』を発刊した。同白書は、印刷産業の技術動向、市場傾向などの分析から現在の印刷市場動向や将来予測するための統計調査などをまとめている。2015年版は、第1部の特集で「マーケティング発想によるデジタルメディアビジネス」をテーマに展開。ジョー・ウェブ博士の『未来を創る』をベースに、マーケティングオートメーションを始めとするデジタルマーケティングの課題に取り組んでいる。

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